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なにを好きになったって悪いわけないよ『僕の中のオトコの娘』

 僕の中のオトコの娘という映画を観に銀座に行ってきた。

 公開初日ということで監督と役者の舞台挨拶があった。なんか得した気分。どうやらこの銀座シネパトスはもうすぐ閉館になってしまうようだ。舞台挨拶の最後に監督が真剣な感じで、そのことについて話していて少しばかり感動してしまった。上映する場所あってのぼく達ですから、とかそんなことを言っていた。

 そして映画はというと、仕事を辞めて自分の部屋に引きこもっていたケンスケがインターネットで女装と出会い、また外に出て働きはじめるというストーリー。

 唐突だなあと思うところはちらほらあった。たとえば父親の心境。最後だけそれまでのキャラとギャップがある。ちゃんと説明するかもしくはずっと何も話させないで最後だけしゃべらせるとかすれば違和感無く印象的なシーンにできたんじゃないかなあと思った。とはいえ退屈な映画ではない。あっという間に終わってしまったと感じるほど楽しめた。ところどころ笑いも起こって、他の観客のみなさんも楽しんでいるようだった。

 それに監督が「この映画はマイノリティへの応援歌」と言っていたのだけど、マイノリティであるぼくはそのメッセージを受け取れた。マジョリティが見たら、最初と比べてこの家族は何も良くなっていないんじゃないかと思うかもしれない。だけど大事なのは社会的な視線じゃない。自分の好きなことをを堂々とやることだってそう言いたいんじゃないかと思う。だからケンスケがまた前向きになれて良かった。

 みんなが好きに生きられるのが良い社会だ。好き勝手に最良をつくろう。