人の本性は行動で決まるの『バットマン ビギンズ』

2005年のアメリカ映画。……クリストファー・ノーラン監督による新生バットマンシリーズ『ダークナイト トリロジー』の第1作目。 - バットマン ビギンズ - Wikipedia
両親を目の前で殺された大富豪ブルース・ウェインが、いかにしてバットマンとなり、悪と戦うに至るかを描く。 - バットマン ビギンズ : 作品情報 - 映画.com

 コミック原作の実写ヒーローなんて滑稽にしかならなそうだという先入観を、この作品は見事に破壊してくれた。いちいちバットマンのいでたちになる意味もきちんと説明してあって納得できるし、デザインも演出もセンスがよくってすごくカッコいい。

 ブルースが悩みながらバットマンになっていく描写(というと映画全体になってしまうけど)がそのままヒーローの舞台裏になっていて納得のいくヒーロー像を見せてくれて、見ている人が彼の信念を応援したくなるように作られていた。そういう風に描かれた後の悪党退治だからヒーロー物としての爽快感が増していたのかもしれない。

 そんな中、幼なじみのレイチェルとの関係も描かれていて、ぼくが好きなシーンもレイチェルがバットマンの正体に気づく場面だ。主人公が好きな人を助けるってのは基本だけどやっぱりロマンチックだ。

 正直に言ってしまうと『ダークナイト』を観るためのノルマと思って観始めた。でもこの作品だけでも面白い。それにいきなり『ダークナイト』を観るよりもこれを観た後に観た方がより楽しめると思うので、『ダークナイト』が気になっている方には本作を先に視聴することをお勧めする。