今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

八本脚の蝶

八本脚の蝶

 

 

 一冊だけ挙げるとなるとこれをおいて他には考えられない。というのも、影響を受けた本はことごとくこの本で引用ないしは言及されていたもの、あるいはそれから派生したものばかりだからだ。

 加藤郁乎も辻潤もこの本で知り、現在もその両名には興味が尽きないし、郁乎からは俳句や詩、辻からはシュティルナーやダダへの関心を育んでもらった。いま最も関心があるのはダダの創始者であるトリスタン・ツァラであるが、これからダダ・シュルレアリスムの芸術全般(文学・絵画はもちろんダダとして紹介されることの少ない音楽も)に手を伸ばそうと思っている。

 この本との出会いがなかった場合のことはもう想像もつかない。それくらいぼくの中で大きな位置を占めている。