個人日誌2021/01/22

■夢

会社の金が横領された。社長の耳に入ると、すぐに緊急で全社員が集まることになった。会社の作りはなぜか小学校みたいになっていて、集まるのは体育館だった。体育館に向かう途中に渡り廊下があった。その手前で社員の財布が山積みになっていた。この財布の山から犯人を特定するつもりらしい。他の社員に続いて、ぼくもそこに自分の財布を置いた。

体育館の手前にあるトイレのあたりで、「無実の人でシドの『憐愛』を購入した方はこちら」という看板を持っている人がいた。トイレのドアは開いていて、中には気が緩んで歓談している人たちがいた。CDくらい買っておけばよかったと思った。そこは冬の公園のようで、彼らは一様に厚着をしていた。缶コーヒーを片手に白い息を吐き出して、何かを待っている様子だった。たぶんCD購入特典として手渡される自分の財布を心待ちにしているのだと思う。

ぼくは何か封筒をもらって、開けてみたら「きみは潔白だからお茶でも飲んで待っててね」みたいな軽いノリの手紙が入っていた。いつの間にかカフェテリアにいて、同じ内容の手紙をもらった人たちとなんとなく一緒にいた。

財布を置いてから体育館に続く道の途中で、仲のいい社員と話していた場面もあったけど、なぜか外にいたし、話がどう繋がっていたか思い出せない。目の前にあったスタバに行こうとして「財布預けてるからだめじゃん」みたいな会話があったのだけは覚えている。

■昼休み

昼にラーメンを食べに外に出た。すっかり春の陽気だ。陽射しが心地よい。このままふらっと散歩にでもいきたいと思った。

そこのラーメン屋は駅前でもないのに普段から行列ができている。今日は平日だしランチタイムを過ぎているのでさすがにすぐ入れるだろうと甘く見ていたら、すでに四人も並んでいた。

20分くらい待って、入店する。券売機で塩ラーメンとチャーシュー丼の食券を購入して、さらにしばらく待たされた。店は店員が一人だけで切り盛りしていた。行列するくらいの店なんだからもう一人くらい雇ったらどうかと思わなくもなかったが、これは余計なお世話というやつだろう。先に出てきたチャーシュー丼を一口食べたら止まらなくなって一気に半分くらい片付けてしまった。身体が求めていた味だった。このままじゃラーメンが来る前になくなってしまうなと思ったところに塩ラーメンが登場した。ラーメンはあっさりしていて上品な味だった。悪くはないが好みとは違った。

店を出てちょっとあたりを散歩したかったけど、昼休みが終わるので撤退した。毎日くりかえされる機械的作業に、気持ちのいい陽射しを浴びながら歩くこと以上の価値などあるわけがない。染み付いた労働者根性を崩落しうるにはまだまだ観念世界に対する自己変容が足りていないようだ。天の恵みに浴することには素朴な生の喜びがある。陽が出ている時間なんかは限られているのだから、この一事だけでも労働が生への冒涜だということがわかる。