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Plastic Tree『インク』

 Plastic Tree の12thアルバム。2012年12月12日発売。

 前作『アンモナイト』からおよそ1年8ヶ月ぶり。前作があまりにも気に入ってしまい毎日聴きながら次のアルバムを待望していたせいで、もっと間があいているような感じがしたのだけど気のせいだった。

 1曲目「ロールシャッハ(左)」。再生してすぐ驚いた。左耳にボーカルの竜太朗さんの囁くような歌声が差し込まれる。すぐに右からも声が入り、静かにギターの音が入る。歌とアコースティックギターだけのシンプルな曲なのだけど、音を右に振ったり左に振ったりして遊んでる。1分ちょっとしかない短い曲ながらインパクトがある。メロディーも歌詞もプラっぽい感じで悪くない。

 3曲目シングル曲「くちづけ」。「ふたりしかいない国 傘の中でたどり着いてた」って歌詞がいい。いつも歌詞に期待しているのだけど、それに応え続けてくれるのがすごいなあといつも思う。このバンドの歌詞っていつもひとりぼっちみたいで、それがぼくには心地良い。引用した歌詞をいいなと思ったのだって、ひとりぼっちのぼくがそれを言ってる切なさが背景にあるからだ。聴いてもらえれば「ふたりしかいない国」がどれだけ切ないか感じてもらえると思う。

 5曲目「あバンギャルど」。このアルバムはゆったりめの静かな感じの曲が多いのだけど、これはテンポが早くてわかりやすくロックしてる。ギターソロも攻撃的だ。ついでに言えば歌詞も破壊的で虚構的で幻想的で「一人目は吊り 二人目飛んでた」のとこなんかはもう何とも興奮してしまう。『ウツセミ』の「Q」、『ドナドナ』の「エとセとラ」、『アンモナイト』の「デュエット」に続いて、「アルバムの中でちょっと浮いてる感じがするけど個性的で好き」な曲。

 6曲目「ライフ・イズ・ビューティフル」。詰め込み気味の歌詞とメロディーが気持ちよい。サビで突然うるさくなるタイプの曲。サビの歌詞とメロディーの単純さと曲の構成のせいで感情が解放されたような感覚になる。ボーカルも多少感情的な声になっている。気持ちが昂っているときはうっかり泣いてしまうかもしれない。「泣いてる顔はどうだったろう? 笑ってる顔はどうだったろう?ねぇ?」なんて、歌詞だけでも泣けてしまいそうだ。というわけで詰め込んだ歌詞からサビに入るあたりが好き。「つまりは僕らは世界でちいさくメラメラ燃えるゴミになるの」っていう歌詞も好き。

 お気に入り曲 「あバンギャルど」

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