2019-01-01から1年間の記事一覧

キリンの洗濯

二日に一度この部屋で キリンの洗濯をするキリンは首が長いので隠してもついつい窓からはみでてしまう 高階杞一詩集*1を読んだ。裏表紙の紹介文に「ユーモアとペーソスで未知なる世界へと軽やかに誘う代表作『キリンの洗濯』」という記述があるのだが、『キ…

実相

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公園のベンチに座っていたら、子供がボールを追いかけてぼくの前を通り過ぎた。子供はボールを拾い、振り返って向こうに投げる。ぼくはそのボールの行方を何気なく目で追った。ボールを受け止めたのはぼくだった。ベンチに座っているぼくはぼくのままだ。そ…

無心のダイナミズム

『無心論』が語るのは、「心は無い」という一点である。心が実体としては存在しない。あるいは、認識する・生活する……など、そうしたすべての「はたらき」が重要なのであって、その先に実体としての<心>を求めてはいけない。したがって、「あらゆる出来事…

塩田千春展:魂がふるえる

#20190913 @六本木 森美術館 「塩田千春展:魂がふるえる」を見てきた。美術館を巡るのは嫌いな方ではないが、実際に赴いてみても宣伝に使われている写真以上の体験ができるような展示は稀で、人の多さに疲れて帰ってくるだけみたいなことも少なくない。この…

20190810さめほし個展「ショートケーキのうみで目が覚めたら」

#20190810 @新宿眼科画廊 さめほしさんの個展「ショートケーキのうみで目が覚めたら」を見てきた。昨年10月の「One Scene」*1ではすこし違うタッチに挑戦していたが、今回は従来のさめほしさんらしい作品に仕上がっていた。 色彩感のよさ これまでは流体的な…

かさほた6

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詩は理解されるものではありません。記憶されるものです。わからないけど好き、なぜか思い出してしまう、また読みたくなる。人もまたそうでしょう。「わからないけど好き」は、いくらでも成立する。 傘と包帯、今回で6回目です。4/20に公開しました。ぜひ読…

減四季録

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「減四季録」という名前で日記を始めました。 note.mu noteで日記を書こうと思い立ったのが今月の初めでした。それでマガジンを作成してみたところ、公開前に審査が入るということがわかった。つまり審査が通らないと公開できないということだ。記事を更新す…

バカにでもわかる暗号の時代

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一般的な了解として文章は一階で読むもののようだ。二階とか三階で書かれた言葉は一階からの反省を伴った視点がないと簡単に破棄されてしまう。言葉は過去ではない。目の前に再生されてすぐに消える。だから消える前に掴まなければいけない。掴んだそれを積…

20190123小野祐次個展「Vice Versa ‒ Les Tableaux 逆も真なり−絵画頌」

2019/1/23(水)に六本木ShugoArtsにて小野裕次の個展「Vice Versa ‒ Les Tableaux 逆も真なり−絵画頌」*1を見た。 展示されているのは、絵画を自然光の下で撮影するという手法で作られたタブローシリーズだ*2。自然光ということで、室内においては現代の人工…

20181222上妻世海トークショー「制作へ/から」

2018/12/22(土)に京都で上妻世海『制作へ』刊行記念トークショーがあったので参加してきた。なぜわざわざ京都まで行く気になったのかというと、Twitterで+Mさんがインタビュアーを務めると告知していたからだ。上妻さんのことはそれまで知らなかったのだけど…