購入した本

 未読本がすぐ積み上がっちゃって、いざ読み始める頃にはなんでこの本買ったんだっけとなることが多いのでメモします。

① 『ボードレール全詩集 第1巻』(ちくま文庫*1

 「悪の華」目当て。『悪の華』は角川文庫(堀口大學訳)ので二回読んだんだけど、そんなにピンと来なくて訳が悪いのかなあと思っていたところ、翻訳をされている方のブログに

堀口大學訳の『悪の華』は、とてもボードレールの翻訳と呼べるようなシロモノではない。*2

 とかなり辛辣なことが書いてあったため、それならということで同記事で一番まともと書かれている阿部訳を購入した。

 角川文庫の『悪の華』って表紙がムンクの「マドンナ」で絵そのものも妖しい魅力があるしそのうえ詩(及び詩人)のデカダンなイメージにぴったりはまっていてすごく惹かれてしまうんだよなあ。それに引用したブログを見るまで堀口大學が悪く書かれているのを見たことがなかったから、*3以前読んだときは表紙も訳者も良いと思って角川文庫のを選んでしまった。たぶん『悪の華』を読もうと思ったら多くの人が選んでしまうんじゃないかなと思う。

 

② ボードレールパリの憂鬱』(みすず書房*4

 『パリの憂鬱』もいろんな訳があるんだけど(タイトルも微妙に違う)、初めて読んだのがこれで、すごく気に入ったのだけど図書館で借りたものだったので程なくして返却。そのあとに三好達治訳の新潮文庫版『巴里の憂鬱』を購入して、いま手元にあるのがこれなのだけど、訳があまりしっくりこない。あとたしかみすず書房版には書簡が併録されていたのだけど、それも新潮の方はないからやっぱりみすず書房版も手元に置いておきたいなと思ったのでした。

*1:

ボードレール全詩集〈1〉悪の華、漂着物、新・悪の華 (ちくま文庫)

ボードレール全詩集〈1〉悪の華、漂着物、新・悪の華 (ちくま文庫)

 

 

*2:どの翻訳を選ぶか――ボードレール『悪の華』の邦訳の誤訳について - 平岡公彦の読書日記

*3:それまで堀口大學は耽美好きな知的なおねえさま方が崇めてるイメージしかなかった。

*4: 

ボードレール パリの憂鬱 (大人の本棚)

ボードレール パリの憂鬱 (大人の本棚)