個人日誌2021/01/17

曲がかっこいいのはただのフックで、曲がいいことに引っかかったリスナーが、もっと注意して聞くようになると、その唯一性、その一回性の魅力*1に気づく。ここまできたらもうファンと言って良いと思う。すくなくともそれ以前にリスナーが対象に抱いていた距離感に質的な変化が起こっている。それはたとえば近所の知らない子が自分の子供の友達になるというような変化だ。自分の世界に参入してきたような感覚とも言えるかもしれない。つまり無関心ではいられなくなったということだ。

世のプロデューサーが意識的にそういう二階建ての戦略を取っているのかはわからない。でもそういう現象は現に起こっているように感じる。

YouTubeで勝手に流れてきたMAMAMOOの「HIP」*2という曲を聴きながらそんなことを思った(別にこの人たちのファンになったとかそういうことではない)。

*1:端的に書くと「人間がいまそこに生きていることの魅力」といえる。この人間は誰でも良いのだけど、ただ「ちゃんと」生きていないといけない点で、何らかの技能を身につけるのとはまた違った難しさがある。

*2:

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