個人日誌2021/01/19

頂き女子」なるものの存在を知った。借金があるといっておじさんから金を頂くという活動をしている人たちのことらしい。ツイッターで流れてきたのを見て、「まーた人間がやってんな」と思った。

適当にググったら増田の記事が出てきた。現状「頂き女子」という言葉はあまり浸透していないようだ。増田についたコメントを見てもそんな感じだし、グーグルの検索結果の2ページ目でもう関係ない結果が出てきていた。なので、たぶんこの記事を見た人がツイートしたのがぼくのところまで流れてきたのだと思う。

増田のコメントにこの「頂き女子」の教祖(?)のツイキャスが貼ってあったので、軽く流してみた。特に面白い話はなかったけど、どうもマニュアルがあるらしいことがわかった。楽して金を得るタイプの人かと思ったら、めちゃくちゃ労働意欲のある人だった。接客業の鑑だ。「接客って根本の方まで辿っていくと詐欺と合流してるんだなあ」みたいな良くない感想を抱いたのだけど、noteで「頂き女子」に言及している記事を見たら、どうも様子が違ってきた。

詳しくは記事を読んでほしいが、実態は、マニュアルを売ったり、レッスン料を取ったりすることの方がメインのようだ。要するにターゲットはおじさんじゃなくて金がほしい女子だったということらしい。ことによると、おじさんから金をもらっているという話自体が嘘かもしれない。

とはいえ資本主義をやってれば、旧来の倫理観から逸脱したことをやるやつが出てくるのはむしろ当たり前の話じゃないか? だって資本主義の社会では、倫理的であることよりも儲かることの方が力を得られるんだから。この子たちはもっと力がほしい、つまり貧しいんだと思う。充分な資産があったらこんなことはやらない。それに、外に出れば広告、電車に乗れば広告、スマホを見れば広告、ゲームをやれば広告、動画を見れば広告、どこにでも広告がある世の中で、常時欲望を刺激され続けていたら、前頭葉の弱い人類から順に参ってしまうのも仕方ない。資本主義は人間を破壊する装置だ。なんで野放しにされているのかまったく分からない。

きっとこの子たちにはそれなりの理由があったんだろう。それをしなくてはならない理由が。それが仮に見栄えのしないような下衆な欲望だったとしても、それを抱かせてしまった社会の方が終わってると思う。別の環境ならそうはならなかったかもしれない。

正直にいうと、その行動力については羨ましさを感じる。ぼくにはぜんぜん行動力がない。行動力がないのは、理由を見つけることができなかったからだ。自分を騙してまでやるような理由がなかった。だからぼくは気分で動くだけ。理由がどこにもない。