個人日誌2021/02/08

昨年から食事のタイミングでフルハウスを観ていた。全8シーズンを昨日ようやく観終わった。今日からその続編(フルハウスの29年後)であるフラーハウスを観始めた。フルハウスはまだぼくも子供だった頃に実家で目にしたことがあったけど、ちゃんと観ていたわけではなかった。それぞれのキャラクターは知っていたけど、エピソードはひとつも覚えていなかった。いろんなエピソードがあって、もちろん毎回クオリティが高かったというわけではないけれど、それでも一貫して魅力的なキャラクターを描けていたのがよかった。よくできたフィクションに於いては特に珍しい話でもないが、しばらく一緒に過ごしてきた仲間と離れるくらいの感情になった。

昨日最終回を観てお別れしたばかりなのに突然その人たちが歳をとって再登場したのだからちょっと奇妙な感覚を覚えた。学校を卒業した次の日に30年後の同窓会があるようなものだ。しかも自分だけが歳をとっていない。それくらい愛着があったとはいえるかもしれないが、その中には人間が歳をとることの悲哀もあって、たとえば三人のおじさんが初老になってしまった姿を見るのはほとんど悲しいことだった。子供たちもあっさり中年になって子供を持ったり仕事をしたりしていた。だれも大人にならないでくれという願いはどう頑張っても聞き届けられない。時間は見えない雪で、透明に積もりながらぼくらの気づかないところで確実に景色を変えていく。単なるライトなコメディだと思っていたけれど思いのほか感情が揺さぶられてしまった。